任意売却で自宅を売却して、借りている住宅ローンを完済できるケースはそれほど多くはございません。
では残った債務はどうなるのでしょうか。
もともとローンの支払いが苦しくて家を手放す人が、今後もこれまでと同じ条件で支払いを続けていくのは現実的に不可能です。
この点については債権者もよく理解していますから、たとえば月々1万円ずつ、または2万円ずつ、などのようにその方の収入と生活状況に応じて、話し合いの上で柔軟に対応してもらえます。
住宅金融支援機構の場合は、生活状況確認表という月々の収支を記載する書類に支払える金額を記入し、それに沿って1年間若しくは5年間支払をして行くことになります。更に、期間が経過した時点で再度生活状況確認表を提出し支払額の見直しがなされます。
ご依頼人様が破産をして保証人に債権が移動した場合も保証人所有の不動産に強制競売をかけてまで回収はせず、上記と同じような支払で行うことが多いようです。
現在、住宅金融支援機構は任意売却手続きや、残債の支払いの管理を外部に委託しています。
民間の金融機関の場合、無担保債権として残る残債は、債権買取会社(サービサー)に譲渡されます。時には、サービサーからサービサーへと転々と転売されて行く場合も有ります。
任意売却後の生活もしっかり考えておくことが大切です。